生殖補助医療では、細部へのこだわりが結果を左右します。わずかな手順から最終結果に至るまで、精度、一貫性、そして効率性が重要になるため、プロセスを簡素化しながらも成果を維持する革新技術は医療現場にとって欠かせない存在と言えるでしょう。そしてリプロライフのクライオテックReady to Use (Cryotec RtU) はこれらの目標を達成する上で、信頼できるソリューションとして多くのクリニックに認められています。

2024年に日本国内13の各施設において実施した、クライオテックRtUと他社製品での凍結・融解の臨床比較データ(クライオテックRtUを用いて凍結・融解した胚1,041個、他社製品を用いて凍結・融解した胚1,041個の結果)からは、クライオテックRtUは他社製品に比べて妊娠率が3.56ポイント高いことが確認されました。

 

しかし、数字だけでは語りきれない側面もあります。クライオテックRtUがもたらす本当のインパクトは、日々の業務プロセスの改善、胚培養士のストレス軽減、そしてチーム全体の一貫性向上にあります。具体的にどのような成果を得ることができたのか、日本各地の主要クリニックに直接伺いました。

クライオテックRtUを選んだ理由

クライオテックRtUへの移行を決めた理由について施設に尋ねたところ、共通してあげられたのは「準備手順の簡素化」「エラーの軽減」「チーム全体の効率向上」の3点でした。

Noah ART Clinic 武蔵小杉:

“成績を落とさずに融解準備の煩雑さを減らしたい思いがあった。”

女性クリニック We TOYAMA!:
“凍結・融解液の入ったバイアルからプレートに分注する手間が省けるため、チップなどの消耗品のコスト削減や時短が望める。凍結時のpre shrinkの手間がない。プロトコルが明解で、また貴社開催のワークショップで技術が取得できるため、新人指導が楽になる。”

可世木婦人科ARTクリニック:
“分注の手間と間違いを防ぐこと。ドロップの最小化による胚への圧力を減らしたい。”

クライオテックRtUがもたらした改善点

クライオテックRtUを導入したことによって改善したポイントを尋ねたところ、胚の質の向上や日常業務の効率化が挙げられました。

京野ARTクリニック:
“コストカットだけでなく、プレートや試薬の在庫管理が一元化されたことで、培養士の作業時間の短縮にも繋がりました。”

可世木婦人科ARTクリニック:
“トレーニング時にドロップはそのままでよいと教えていただいたので融解時にペラペラになった変性胚は RtU に変更後なくなりました。”

これらの洞察は、クライオテックRtUがいかにして主要な課題に対処し、技術的手順と日常業務の両方を効率化したかを浮き彫りにしています。

使用感と臨床結果

クライオテックRtUを導入している施設からは生存率や妊娠率が安定しているとの報告が多く寄せられ、一部では優位な改善も見られました。

Noah ART Clinic 武蔵小杉:
“RtUを使用し始めて1年以上立ちますが、生存率、妊娠率は以前と比べても遜色有りません。”

京野ARTクリニック:
“約2年。胚の生存率はもともと高かったため変化はありませんが、卵子の生存率は5~10%上昇しました。”

女性クリニック We TOYAMA!:
“2023.3月から使用開始した。昨年結果を貴社に提出しましたが、生存率・妊娠率ともに向上した。”

可世木婦人科ARTクリニック:
“1年経過しました。妊娠率は少しだけ上昇。変性率は減少しました(上記の理由から)”

一部の施設ではすでに高い成績が維持されている一方、RtUを導入したことにより卵子の生存率や妊娠率、変性率の減少など、主要な指標において有意な改善が見られることがわかりました。

クライオテックRtUのメリット

クライオテックRtUに切り替えた後に感じた利点について、施設からは業務プロセスの効率、トレーニング、さらには職場の雰囲気の改善が挙げられました。

Noah ART Clinic 武蔵小杉:
“ディッシュを別途用意する必要がなくなったことが大きなメリットです。”

京野ARTクリニック:
“試薬に粘性があるため、初心者でもデバイスに胚を載せやすく、トレーニング期間の短縮に繋がりました。”

女性クリニック We TOYAMA!:
“凍結・融解時間が短くなったため、他の作業が立て込んでいても、気持ちに余裕をもって行うことが出来るようになった。”

可世木婦人科ARTクリニック:
“開封が楽しいので、融解と凍結の際の気分が上がります。”

クライオテックRtUの利点は技術的な部分だけでなく、業務プロセスの効率、トレーニングのしやすさ、そして職場のポジティブな雰囲気の是正にまで及んでいることが分かります。

クライオテックRtUへの移行プロセスについて

クライオテックRtUへの移行に関する質問では、明確なプロトコルや効果的なトレーニング、そしてスムーズな適応に関するご意見が各施設で見られました。

Noah ART Clinic 武蔵小杉:
“廃棄胚にて回復具合や形態観察を十分行い、段階的に導入しました。手技は経験年数が少ないスタッフにとっても操作が少なく習得しやすいと思います。”

女性クリニック We TOYAMA!:
“製品への移行は貴社の実習を受講してからということだったので、培養士全員(当時3名)でエンブリオロジスト学会のワークショップで開催された実習に参加し、そこでは分かりやすく細かいプロトコルを基に手技が学べ、疑問点などはその場で直接確認できたため、比較的スムーズに移行出来たと思う。
最初は少し粘性のある溶液に戸惑ったが、すぐに慣れた。
また実際使用開始してからのトラブルや疑問点にも素早い回答で対応していただけたので、特に問題はなかったように思う。

可世木婦人科ARTクリニック:
“トレーニングに来ていただいたときに、実際の自身の手技を見てもらえたのでとてもよかった。年月が立つと自身の手技を他人と比べて修正する機会がなくなってしまうので。”

新しいプロトコルに切り替えると、再トレーニングの課題にも直面することになりますが、クライオテックRtUは、その導入のしやすさとわかりやすさが広く評価されています。

クライオテックRtUの導入を検討している施設へのアドバイス

すでにCryotec RtUを導入している施設より、次のようなお声をいただきました。

Noah ART Clinic 武蔵小杉:
“少しでも凍結融解の煩雑さを減らしたいと考えているなら、検討の価値はあると思います。”

京野ARTクリニック:
“試薬の特性やプロトコルを理解すれば、切り替えは非常にスムーズです。導入から2年以上経過しましたが、胚の生存率、妊娠率および生産率は以前と大きく変わりません。卵子についてはこれまで以上の高い生存率が期待できると実感しています。何よりも、ブリスターパックの使いやすさを一度経験するともう元には戻れません!”

女性クリニック We TOYAMA!:
“移行もスムーズで、作業が簡便化し、コスト削減や時短でストレスも少なくなり、新人との技術間差も少なく感じ、なおかつ成績向上したのでおすすめです。”

生殖補助医療を変える新たな基準へ

クライオテックReady to Use は単なる製品ではありません。ユーザーの声にもある通り、クライオテック RtUとは培養業務のプロセスを最適化し、技術のばらつきを抑え、胚培養士と患者双方に安心と信頼を提供するプロダクトです。

安定した生存率、業務負担の軽減、スタッフにとって習得しやすい学習プロセスークライオテックRtUは単に作業手順を改善するだけでなく、体験そのものを向上させる役割を担っています。

私たちリプロライフは、生殖補助医療の発展を目指す施設様をサポートできることを誇りに思います。一つひとつの胚が希望であり、一つひとつの改善が患者様の家族づくりへの道を照らしているからです。

クライオテックRready to Useに関するお問い合わせは、こちらから

 
 
 
 
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